株式会社ワイズクリエイト
施工品質

なぜ外壁塗装で「手抜き工事」が起こるのか?塗装業界の構造から考える

外壁塗装で手抜き工事や施工不良が起こる背景を、価格競争、無理な工期、多重下請け、見えない工程、知識不足といった塗装業界の構造から解説します。

外壁塗装の工程や品質管理をイメージしたビジュアル

外壁塗装の手抜き工事がなくならない理由

外壁塗装について調べていると、「塗って数年しか経っていないのに剥がれてきた」「本当に3回塗りしているのか分からない」「見積書に書かれていた工程が行われていなかった」といった話を目にすることがあります。

もちろん、すべての塗装会社がこのような施工をしているわけではありません。真面目に施工している会社や職人の方が圧倒的に多いと思います。

それでも手抜き工事という問題がなくならない理由の一つには、単純な職人のモラルだけではなく、塗装業界そのものが抱えている構造的な問題があると株式会社ワイズクリエイトでは考えています。

塗装業は比較的独立しやすい業種

塗装業は、他の業種と比べて比較的独立しやすい仕事です。本当に良い塗装工事を行うには、塗料の知識、下地の判断、施工技術、工程管理など多くの経験が必要ですが、工事を始めるために大規模な設備や店舗が必ず必要になる仕事ではありません。

独立する職人や塗装会社が増えること自体は悪いことではなく、競争によってサービスが向上する良い面もあります。しかし、地域の工事件数に対して施工会社が多くなりすぎると仕事を取り合う状態になり、価格競争が起こりやすくなります。

価格競争が激しくなると施工に使えるお金も減っていく

外壁塗装の見積もりは会社によって金額に大きな差が出ることがあります。お客様にとって価格は非常に重要であり、同じ内容なら安い方を選びたいと思うのは自然なことです。

一方で、塗装工事には塗料代、職人の人件費、足場代、高圧洗浄、養生、下地処理、コーキング、現場管理など、必ず必要になる費用があります。販売価格だけを極端に下げ続ければ、どこかで施工原価を削らなければ成り立たなくなります。

そのとき問題になりやすいのが、完成後には見えにくい工程です。

  • 塗料代
  • 職人の人件費
  • 足場代
  • 高圧洗浄・養生
  • 下地処理・コーキング
  • 現場管理

手抜きされやすいのは完成すると見えなくなる工程

外壁塗装は、高圧洗浄、下地処理、下塗り、中塗り、上塗りという複数の工程を経て完成します。しかし完成後は、下塗りや中塗りを直接確認できません。

そのため、下地処理が不十分、必要な塗布量を使わない、乾燥時間を取らない、塗料を必要以上に希釈する、工程を省略するといった問題があっても、完成直後のお客様には判断しにくい場合があります。

仕上がった直後はきれいに見えても、数年後に塗膜の剥がれや膨れ、早期の色あせとして違いが現れる可能性があります。

  • 高圧洗浄
  • 下地処理
  • 下塗り
  • 中塗り
  • 上塗り

無理な工期も手抜き工事につながりやすい

塗装工事は、単純に塗ればすぐ次の工程へ進めるわけではありません。塗料ごとに決められた乾燥時間があり、下塗りが十分に乾燥する前に中塗りを行えば、本来の塗膜性能を発揮できない可能性があります。

現場に無理な工期が設定されると、本来なら一日待つべき工程を数時間で進めたり、一日に何工程も詰め込んだりする状況が起こり得ます。どれだけ良い塗料を使っても、必要な乾燥時間が確保されなければ期待される性能を発揮しにくくなります。

下請け構造で現場の施工費が少なくなることもある

塗装工事では、お客様と実際に施工する職人の間に、営業会社、元請会社、下請会社など複数の会社が入る場合があります。下請け施工そのものが悪いわけではなく、優秀な下請け職人も数多くいます。

問題は、会社が間に入るたびに営業費や管理費が必要となり、最終的に実際の施工へ使える金額が少なくなる場合があることです。現場の職人に十分な施工費と工期が確保されなければ、丁寧に施工したくても時間や予算が足りない状況が起こる可能性があります。

知識不足による意図しない施工不良もある

すべての施工不良が意図的な手抜きとは限りません。窯業系サイディング、モルタル、ALC、金属サイディングなど、外壁材ごとに適切な下塗り材や施工方法は異なり、既存塗膜の種類や劣化状態によっても仕様が変わります。

適切な知識がないまま施工すると、本人は正しく施工しているつもりでも、塗料が密着しない、数年で剥がれる、コーキング上の塗膜が割れるといった問題につながることがあります。施工品質には職人の技術だけでなく、正しい材料選定と施工知識も重要です。

安いから悪い、高いから良いとは限らない

安い塗装会社は手抜きをする、ということではありません。企業努力で価格を抑えている会社もあり、高い見積もりなら必ず良い施工になるわけでもありません。重要なのは価格そのものではなく、その価格の中でどのような施工が行われるのかという点です。

見積書は総額だけで判断せず、塗り回数、使用する仕上げ塗料と下塗り材、コーキングの工法、塗布量、乾燥時間、工程ごとの確認方法まで確かめることが大切です。

  • 何回塗るのか
  • 仕上げ塗料と下塗り材は何か
  • コーキングをどう施工するのか
  • 塗布量と希釈量を守るのか
  • 乾燥時間を確保するのか
  • 工程ごとに確認できるのか

ワイズクリエイトが1日1工程を大切にする理由

株式会社ワイズクリエイトでは、塗装工事において1日1工程を基本としています。下塗りを施工した日は下塗りまで、中塗りを施工した日は中塗りまでと工程を分け、次へ進む前に施工状態を確認します。

時間短縮のために工程を詰め込むのではなく、必要な乾燥時間を確保し、塗料メーカーが想定している施工条件をできる限り守るためです。カタログに耐久年数が書かれていても、誰がどのように塗っても同じ耐久性になるわけではありません。

塗布量、希釈量、乾燥時間、下地処理という一つひとつの工程が、塗装の耐久性を左右します。

手抜き工事を防ぐには施工過程が見えることが大切

外壁塗装は、完成した状態だけを見て施工品質を判断することが難しい工事です。だからこそ、完成後を見るだけでなく、施工途中を確認できることが大切だと私たちは考えています。

どの材料を使ったのか、どの工程を行ったのか、今日は何を施工し、明日は何を施工するのか。こうした施工過程をお客様にも確認していただくことで、工事の透明性は大きく高まります。

完成後だけでなく、施工途中を確認できることが、工事の透明性につながります。

まとめ|手抜き工事は職人だけの問題ではありません

塗装工事で手抜きが起こる背景には、価格競争、無理な工期、多重下請けによる施工費の圧迫、完成後に見えなくなる工程、施工知識の不足、現場管理不足など、さまざまな要因があります。もちろん、どのような状況でも必要な工程を省略してよい理由にはなりません。

なぜ手抜き工事が起こるのかを理解すると、会社選びで見るべきポイントも変わります。単純に一番安い会社を探すのではなく、この会社はどのような工程で、どのように家を守ってくれるのかまで確認することが、後悔しない外壁塗装につながると私たちは考えています。

よくある質問

Q. 外壁塗装で手抜き工事が起こるのはなぜですか?
A. 過度な価格競争、無理な工期、多重下請けによる施工費の圧迫、完成後に見えにくい工程などが重なると、施工品質へ影響する場合があります。施工知識の不足による意図しない不具合もあるため、材料選定と現場管理も重要です。
Q. 外壁塗装の手抜き工事を防ぐには何を確認すればよいですか?
A. 見積書の総額だけでなく、塗り回数、使用材料、塗布量、乾燥時間、コーキング方法を確認します。施工途中の写真や工程ごとの説明など、完成後には見えなくなる作業を確認できるかも大切です。
← 塗装コラム一覧へ戻る
電話概算見積もりLINE